1940年生まれ。オーストラリアの中央砂漠の北側に位置するドッカーリバー(男性の重要な儀式が行われる場所)で幼少時のほとんどを過ごしたという。
狩猟採集民であった家族のもとで育ったこともあり、幼い頃は定住をせずに居住区から居住区へと常に移動の生活をしていた作者は、どこへ行っても確実に‘水場のありか’だけは把握ができていた。
それは祖父・父親からいかに自分のカントリーと共生して生きるかというアボリジニとって何よりも不可欠な知恵と情報を伝授されていたからなのだ。
図案にあるたくさんの同心円は地球上で最も水の乏しいと言われるオーストラリアの中央砂漠にある水のある場所を示す。
水のありかを知るということがいかに砂漠で生き延びられるかとう命に直結する重要な物語なのである。